五島で祖母と暮らすことになった舞ちゃん。
舞ちゃんは大阪弁を話していますが、舞ちゃん以外は全員五島列島の方言を使っています。
「舞いあがれ!」で使われている五島弁(方言)の意味、また、ドラマでは伝わらない五島の方言の特徴を紹介します。
舞いあがれ! 五島方言の意味
「舞いあがれ!」で使われている五島方言の意味を紹介します。
「ばえー」
「舞いあがれ!」を見てると頻繁に使われるのが、「ばえー」
「ばえー」というのは、基本的に驚いたときに使われる言葉ですが、「おー」とか「うわー」とか「マジか」みたいな感じの汎用性の高い言葉。
ドラマでは、「ばえー」しか言いませんが、「はえー」も良く使われます。
「およ」
祖母の高畑淳子さんが良く使ってるのが「およ~」
「およ」は、「はい」「わかった」「うん」などの肯定を意味する言葉。
「よか」
「よか」は五島だけでなく、九州全体で良く使われる言葉。
「いいよ」「OK」という肯定の意味ですが、「いらない」と否定するときも「よか」と言います。
「結構です」のように、肯定でも否定でも使われる言葉なので、前後の会話の流れでどちらなのか?を判断します。
「ばらか」
「ばらか」は、ばらもん凧の由来となってる言葉。
アニメ「ばらかもん」も、五島列島を舞台とした作品ですが、「ばらか」が由来。
「舞いあがれ!」では、「ばらかもん」の意味を「元気者」として解説。
「元気」と聞くと、「ワンパク」みたいなイメージですが、ワンパクな男の子に、「あの子はばらか~」とはあまり言いません。
「ばらか」は、「凶暴」「強い」「暴れん坊」というイメージの方が強い言葉です。
「ばんば」
「ばんば」はドラマだと「おばあちゃん」という意味で使われていますが、どちらかというと、「あそこの家のばんばが~」のように、他人が他の家のおばあちゃんを指すときに使う言葉。
おばあちゃんのことを「ばんば」と呼ぶので、おじいちゃんのことは「じんじ」です。
「ざまな」
「ざまな」は、「めっちゃ」「メチャメチャ」「ものすごく」という意味。
「ざまな」だけではく、「ざまに」「ざまなこて」など変形して使われます。
「じゃばって」
「じゃばって」「じゃばってん」は、「だけど」「でも」などの接続詞として使われます。
「あが」
「あが」は「お前」という意味。
「みじょか」
「みじょか」は「かわいい」という意味。
「舞いあがれ!」であまり使われない五島弁
五島は、長崎県なので、長崎や九州の言葉によく似てます。
「ばえー」や「およ」みたいな言葉は、五島列島独特の言葉なので五島でしか通じません。
「~ばい」は五島では使わない
博多華丸大吉の2人が、「~ばい」と、語尾に「ばい」を付けて話します。
「舞いあがれ!」でも、「~ばい」とたまに使っています。
長崎の人は「~ばい」は良く使いますが、五島の人間は「~ばい」はあまり使いません。
五島の人が良く使う言葉「ちょ」
6話で、医者の前川清さんが、熱が出た舞ちゃんに対して、
「(熱が)こげん上がったり下がったりしとったら、ざまにきつかとにね」
一部を「ちょ」に返ると、より五島弁っぽくなります。
「(熱が)こげん上がったり下がったりしちょったら、ざまにきつかとにね」
「~してる」というのが標準語なら、「~しとる」のように「て」を「と」に返ると九州っぽくなり、「て」を「ちょ」に変えて、「~しちょる」にすると五島弁ぽくなります。
五島の人が良く使う言葉「じゃん」
語尾に「~じゃん」というと、東京の言葉っぽくなりますが、五島の爺さん婆さんも普通に使うので、おそらく五島弁。
五島列島は無アクセント地域
「舞いあがれ!」は全国ネットのドラマなので、ある程度抑揚をつけて会話していますが、五島弁は無アクセントです。
なので、五島の人間が、長崎市内や福岡県などに行くと、速攻で田舎者だとバレます。
五島の人は、話している会話自体には抑揚がありますが、単語にアクセントが無いので、他県の人が聞くと物凄く訛ってるように聴こえるそうです。
五島の人は日本語にアクセントがあることを知らない
画像引用 無アクセント地域 ウィキペディア
五島列島のように、無アクセントの地域の人間は、アクセントを全く気にしないので、日本語にアクセントがあることを知りません。
気にならなければ「無い」のと同じ。
「テレビとか見てたら気づくだろ?」と他県の方は思うはずです。
しかし、信じられないかもしれませんが、「雨」と「飴」で、何が違うのか?
日本人が英語を聞き取ることが出来ないように、全く違いが分からないのです。
「雨」と「飴」、単語で言われたらアクセントに違いがあることは分かります。
ですが、「あめという漢字を書いてください」と、会話の流れで言われたら、ほぼ聞き取ることは出来ません。
「かき」は柿?牡蠣?
「かきを食べる」の文字だけだと、「柿」と「牡蠣」のどっちなのかわかりません。
一般的な地域だと、「かき」のイントネーションで、「柿」なのか?「牡蠣」なのか?が判断できますが、五島の人には「かき」だけでは判断できません。
なので、五島の人に「かき」を伝えるには、「木に実るかき」なのか?「海で取れるかき」なのか?を雰囲気や言葉で伝える必要があります。
では、五島の人は、「かき」をどのように発音するのか?というと、適当です。
言葉のイントネーションは一切気にせず、話の流れで判断しています。
>「舞いあがれ!」と比べて前作「ちむどんどん」が酷いと言われる理由